グラストラッカーとBIGBOY

グラストラッカー(GrassTracker)は2000年に発売されたスズキの250ccのオートバイです。翌年の2001年にはタイヤサイズやホイールベースを延長した、ひと回り大きいグラストラッカー・ビックボーイも発売になりました。
グラストラッカーは1990年代後半から始まったトラッカー系バイクのブームから誕生したオートバイです。トラッカーとはヨーロッパで発祥したダートトラックレースと呼ばれる、土の上(ダート)の単純な長円のトラックで行われるスピードレースで使用される車両のこと。それをイメージしたのがグラストラッカーなのです。
ダートトラックレースは、オートバイのバンク角度はさほど大きくありませんが、派手なカウンターがウリ物で、横に走っているように見えます。これはオンロードバイクの競技界からも、バイクコントロールをマスターする手段の一つとして注目されているほどです。グラストラッカーを初めて見た人はオートレースに出場する車両を思い出すかもしれませんが、グラストラッカーの小柄な車体、広いハンドル幅、大きいタイヤは、まさにダートトラックレースに出場するためのデザインがベースになっているのです。

グラストラッカーとファッション

グラストラッカーおよびグラストラッカー・ビックボーイに搭載されているエンジンは、空冷4サイクル単気筒の4バルブ(のちに2バルブに変更)SOHCの249ccという非常にオーソドックスな構造のエンジンです。最高出力は20psになっています。初期のグラストラッカーは、セル始動の方法とキックで始動できる構造になっていました。また、車重量は約120kgと軽いので、女性ライダーや小柄な人にも気兼ねなく乗りれることもグラストラッカーの人気の理由のひとつです。
また、グラストラッカーの60〜70年代を彷彿させるレトロスポーツ感の溢れるデザインは、オートバイがファッションとして受け入れられるようになってから、ヴィンテージファッションを好む若者の間でも人気車種となっています。かつて多くの人が、オートバイにスピードやスリルというイメージを抱いていた頃とは全く異なる感覚のものです。グラストラッカーの登場は、オートバイ=ファッションという新しい主流を作り出していったのです。

グラストラッカーのカスタム

グラストラッカーのカスタムは、やはりダートトラックレースをイメージするストリートカスタムが多くなると思います。グラストラッカーに乗る以上、カスタムは常套手段と考えている人も少ないないはず。
グラストラッカーなどのトラッカー系カスタムの基本はスカチューン。いわゆる不要なパーツを可能な限りはずして軽量化していく手法です。エアクリーナーボックスを取り外しパワーフィルターやファンネルを取り付ける、バッテリーレス化、サイドカバーを取り外し、フレームの向こう側が見えるようにする、などが代表的なスカチューンです。また、マフラーは定番のスーパートラップ、フェンダーレス、シート交換、ライトやウインカーの小型化も、ファッション性向上のためには是非とも押さえておきたいカスタムですね。
ただし、基本的な走行性能に障害がでたり、吸排気音が騒音となる場合もあるので、一度はグラストラッカーなどトラッカー系のカスタムを得意とするショップ等で診断してもらうことをオススメします。

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